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2021/11/17
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「Pain d’épices パンデピス」との出会い 前編

Bonjour ! レザベイユ南青山のizumiです。

ここでは、お店で販売している「Pain d’épices パン・デピス」との出会いについて、フランス生活の思い出よりご紹介させて頂きます。

 

「Pain d’épices パンデピスとは」 「Pain d’épices パンデピスの歴史」(後日リンク) 商品コラムより投稿いたします。

「Pain d’épices パンデピス」との出会い 前編
冬のLes Abeilles 店内に並んでいたパンデピス

「Pain d’épices パン・デピス」

こちらは、ご存知でしょうか。このような茶色の食べものです。

 

「Pain d'épices」とは、その名前のまんま。香辛料入りのパンのこと。

 

Pain  パン

Epices エピス 

 

フランス語で香辛料のことをEpice エピスといいます。色んな香辛料が入っているので、最後に複数を表わす「S」をつけます。このように私は教わりましたけれど、「S」をつけない書き方もよく見かけられるので、どちらの言い方も使われているようです。

 

さて、「Pain d’épices パン・デピス」との出会い

「Pain d’épices パンデピス」との出会い 前編
2006年当時のLes Abeillesの初代パンデピス。スパイスを入れずにハチミツ50%だけで仕上げていたNatureナチュール(プレーン)

少し前置きになりますが、私がパリへ住み始めたのは99年。それまでには見たことも聞いたこともなくて、パリ生活をスタートして2年目の冬に知った食べ物です。私が初めて購入したのはパリ13区にあったハチミツ専門店「Les Abeillesレザベイユ」でした。

 

「Pain d’épices パンデピス」= 『香辛料入りのパン』

 

余談ですが、日本には英語のまま通じるものが色々ありますよね。香辛料を英語では「Spiceスパイス」。これはそのまま通用しますよね。香辛料のフランス語は「Epiceエピス」といいます。きっとエピスだと通じないでしょう。けれども「パン」は日本語のように使っていますよね。英語だと「Breadブレッド」というはずですが「Painパン」の方が自然に使っていませんか。これは、なぜフランス語で定着したのだろう・・・?なんて疑問が。

今回のパンデピスのパンは、英語でいうブレッドの「パン」の意味です。パンは日本語で通じることがちょっと(いや、だいぶ)気になっているところですが、ここでは話が脱線しないように、気にせずに「パン・デピス」の話へと戻しておきます。さて、

香辛料入りのパン「パンデピス」

 

焼成してあるので、そのままスライスして食べます。オススメの食べ方は、またの機会に分けてご紹介いたします(後日リンク)

 

ひとつ書き加えておくと、フランスには、先ほどご紹介したパン生地とは違うものもPain d’épicesと呼ぶものが他にも存在しています。だから、

 

パン・デピスについてフランス人と会話をしていても、出身地によって違うものが頭に浮かんでいることがあるんですよ。例えば、アルザスのクッキー♪

 

スパイス入りのクッキーも呼び名は同じPain d’épices パンデピス♪

「Pain d’épices パンデピス」との出会い 前編

 

そのことがフェーヴ(ガレットデロワに隠す磁器飾り)のモチーフにもなっている可愛らしい「スパイスクッキーのシリーズ」があります。

お求めはコチラ → Canelle,epices et vin chaud フェーヴ『シナモンクッキー』(10ピース)

 

アルザス地方では、クリスマス前になると各家庭でクッキーのパン・デピスを焼いてツリーに飾る風習があります。「アルザス地方のPain d’épicesパン・デピス」(後日リンク)

 

Alsaceを訪れたときのことはizumiBlogにてご紹介していますので、良かったらご覧ください

→ フランス ストラスブール【Grand Sapin 巨大クリスマスツリー】  

  Strasbourg ストラスブール・クリスマス・マルシェドノエル

 

アルザス地方の子供たちにとって「パン・デピス(クッキー)」作りは楽しみなイベント!

 

「Pain d’épices パンデピス」との出会い 前編
オレンジ風味を扱っていた時期もありました

「Pain d’épices パンデピス」とは、クリスマスの素敵な思い出と共に記憶に残っているたべものようです。日本でいうなら、お正月を迎える前に餅つきをしてお正月を迎える準備をするときのような感じなのでしょう。

 

クリスマスの楽しい思い出と共にある『愛すべき伝統パン』

 

イギリスで見かけるショウガ風味のジンジャーブレッドも同じ仲間です。その起源を辿るとどれも繋がります。「Pain d’épicesパンデピスの歴史」は商品コラムへ投稿予定(後日リンク)

 

2000年の12月初め、店内でシャックと話をしていました。店内には夏場には目にとまらなかったPain d’épicesパンデピスが山積み。そして、そのことを知っているパリジャンたちが裏通りの小さな店にやってきていました。

 

いい香り♪

「Pain d’épices パンデピス」との出会い 前編
奥がライ麦を使っている生地。手前は少し柔らかい生地

当時、店には500gのホールサイズのほかに大きな塊もありました。見た目は焼き上げたカステラみたい。色は地味だから目立たないけど、素朴さが魅力。独特な艶があって「おいしそう♪」♡

 

フランスでは、普段から色々なものが量り売り。野菜、果物、バゲットなども量りにのせて重さで価格がきまります。だから、フランスで暮らす人にとっては見慣れたものだったろうと思いますが、パリに住み始めたばかりの私には新鮮でした。

 

こんな風に、店主がPain d’épicesの塊にナイフをいれてカットしてくれました。

 

「Pain d’épices パンデピス」との出会い 前編

「これくらい」と大きさを示したり、重さで「100gくらい」と伝えたりして買います。

 

こうして初めて見つけた伝統パンPain d’épices。実食したことがないと味の想像がつかない上に、買っても自分が好きかわからないから不安だったので、初めて買う時は小さめにしました。

 

 

「Pain d’épices パンデピス」との出会い 前編

「栗の花のハチミツ」がたっぷり50%も原材料に使われています。バターは使っていません。

 

レザベイユ南青山のものは、初代のパンデピスに近いものをご用意しています。アルザスに近い(ドイツよりの)伝統レシピのものです。

 

包みから出すとスパイスの香りが広がります。黒糖のような優しくて素朴な味わいによって、初めてなのに懐かしさを感じさせてくれます。

 

カフェのお供に「おやつ」として食べたのが、私の初めてのパン・デピス。

 

詳しいご紹介は商品コラムへ続けて掲載していきます。こちらの続きはizumi Blog ~後編へつづく~お楽しみに♪

 

 

「Pain d’épices パンデピス」との出会い 前編
一番下にあるのがパンデピスの大きな塊
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